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「住宅ローン50年時代!? 金利上昇と家づくりの変化」|叶

若い世帯でも4,000万円超の住宅ローンが珍しくない時代に
最近、家づくり相談に来られる若い世代の方の資金計画を拝見していると、
数年前と比べて高額な住宅ローンを組むケースが増えてきたように感じます。
鹿児島は全国的に見ると比較的地価が安い地域です。
中心部の市街地など一部のエリアを除けば、
住宅用地の価格も比較的抑えられているため、
数年前まではローン総額4,000万円を超える資金計画を見る機会は、そこまで多くありませんでした。
しかし、近年は住宅価格の上昇に加え、
最長50年ローンのような長期返済型の商品が普及してきたこともあり、
若い世帯でも4,000万円を超える住宅ローンを検討されるケースが増えてきたように感じています。
先日、家づくり相談に来られた20代のご夫婦も、
4,500万円程度の資金計画をされていました。
土地価格は約1,000万円前後でしたが、
建物本体価格や付帯工事、諸費用などを含めると、
総額としてはかなり大きな金額になります。
年々、戸建住宅の建築費が上がっています。
一昔前は、延床面積30坪程度であれば
建物本体の建築費は2,000万円以下で十分計画できていましたが、
現在では2,500万円以下で計画することは難しくなってきました。
同じ地域では3,000万円以下で購入できる新築分譲住宅(=建売)もあるため、
建売と比べても注文住宅がますます高額な買い物になってきていることを実感します。
住宅価格の上昇と50年ローンの広がり
住宅価格が上昇している背景には、建築資材価格の高騰、
人件費の上昇、住宅性能の向上など、さまざまな要因があります。

2025年から断熱性の最低基準が
建築基準法に設けられたこともあり、
建築会社もお客様も
断熱性能・気密性能・耐震性能など、
住宅性能を数値で比較する傾向が強くなってきました。
高性能な住宅を建てようとすれば、
当然ながら使用する建材や施工内容も変わり、
建築費は上がりやすくなります。
その一方で、収入が住宅価格と同じペースで上がっているかというと、必ずしもそうではありません。
そのため、毎月の返済額を抑えるために、
返済期間を長く設定する住宅ローンを選択する方も増えてきています。

最長50年ローンは、
月々の返済額を抑えやすいというメリットがあります。
特に若い世代にとっては、借入期間を長く取れることで、
希望する家づくりに手が届きやすくなる面もあると思います。
ただし、返済期間が長くなるということは、
長い期間にわたって返済が続くということでもあります。
月々の返済額だけを見ると無理がないように見えても、
総返済額や将来のライフイベントまで含めて考えることが大切です。
お子様の教育費、車の買い替え、転職、収入の変化、
親の介護、自宅の修繕費など、長い人生の中ではさまざまな支出が発生します。
住宅ローンは、借りられる金額ではなく、
無理なく返し続けられる金額で考えることが重要だと思います。
金利上昇を踏まえた資金計画の重要性
住宅ローン金利も、ここ数年で上昇傾向にあります。
地場金融機関の主力商品である10年固定金利は、
ここ5年ほどで1%前後から3%前後まで上昇しています。

金利が上がると、同じ借入額でも毎月の返済額や総返済額は大きく変わります。
特に借入額が4,000万円、4,500万円と
大きくなるほど、金利差による影響も大きくなります。
数年前であれば問題なく進められた資金計画でも、
現在の金利水準では慎重に見直す必要があるケースもあります。
さらに、固定金利を選ぶのか、
変動金利を選ぶのかによっても、
将来のリスクの考え方は変わってきます。
もちろん、住宅ローンの借入額が大きいこと自体が悪いわけではありません。
大切なのは、住宅価格・金利・ローン期間・毎月返済額・総返済額を総合的に確認し、
ご家族の暮らしに合った資金計画になっているかどうかです。
家づくりは、建物の間取りやデザインだけでなく、
資金計画も非常に重要です。
住宅会社から提案された金額だけで判断するのではなく、
将来の生活費や貯蓄、教育費なども含めて、
少し冷静に確認する時間を持つことが大切だと思います。
住宅価格・金利・ローン期間など、家づくりを
取り巻く環境はここ数年で大きく変化しています。
だからこそ、勢いだけで進めるのではなく、
まずは全体像を整理し、ご夫婦でしっかり話し合ったうえで、
納得できる家づくりを進めていただければと思います。
