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ナフサショックと住宅業界への影響|叶
住宅業界にも広がる原材料高の影響
ここ数ヶ月、ホルムズ海峡周辺の情勢不安により、
エネルギー原料の多くを輸入に頼る日本経済にも
影響が広がっています。
配送車両のガソリン代、人件費、原材料費の上昇などにより、
さまざまな商品の値上げが続いています。
不動産売買も、住宅業界の動きと無関係ではありません。
特に住宅建築資材には、石油系の原材料を使用している製品が多く、
建築費や工期に影響する可能性があります。

今回、私自身も普段あまり意識していなかった
「ナフサ」という原料について、改めて知る機会になりました。
原油からガソリンや灯油が精製されることは何となく知っていても、
住宅建築資材に関わる多くの製品に
石油由来の原料が使われていることは、
意外と知られていないかもしれません。

住宅建築資材の供給が不安定になる理由
社内外の方々と意見交換する中で、
住宅建築資材の供給が不安定になる原因の一端が見えてきました。
それは、単純に「材料が足りない」という話だけではなく、
将来の供給不安を見越した前倒し発注が一気に増えることです。
1970年代のオイルショックでは、
トイレットペーパーが店頭から消える、
という出来事がありました。
実際の供給量だけでなく、
「今後なくなるかもしれない」という不安から、
多くの方が通常以上の量を購入したことが
原因の一つだったと言われています。
住宅業界でも、似たような動きが過去にありました。
東日本大震災の際には、
「復興需要で建築資材が不足するのではないか」
という情報から、
建築会社が通常の在庫量を超えて一斉に発注し、
結果としてメーカーの在庫不足・供給が間に合わない
という事態が発生したそうです。
今回のナフサショックで起きていること
今回のナフサショックでも、
住宅業界では同じような動きが起きているようです。
「石油系原料の不足により、建材メーカーの製造が止まるかもしれない」
という情報を受け、
建築会社が将来必要になる材料まで前倒しで発注した結果、
メーカー側に通常月の生産能力を
大幅に超える注文が集中してしまったようです。
本来であれば1〜2ヶ月後に注文すればよい商品まで
早めに発注されたことで、
メーカー側では「納品遅延」や「受注停止」という
対応を取らざるを得ない状況が発生したようです。
つまり、材料供給に実際に影響が出る前の段階で、
業界全体の不安心理によって供給網が
一時的に混乱してしまったとも言えます。
もちろん、国際情勢がさらに悪化すれば、
より深刻な影響が出る可能性もあります。
代替手段の確保や流通の見直しには、
大手商社・国際企業・国際政治も巻き込んだ
国際的な調整も必要になるため、
民間の一担当者だけで解決できる問題ではありません。
不動産売買にも影響する市場の変化
一時期に比べると、住宅業界の混乱は
少し落ち着いてきたようにも感じます。
ただし、建築資材の価格や納期は、
新築住宅の価格、建売住宅の供給、中古住宅の需要にも影響します。
新築の価格が上がれば、
中古住宅を検討する方が増える可能性もありますし、
建築費が不安定になれば、
土地購入を慎重に考える方も増えるかもしれません。
不動産市場は、住宅業界や経済情勢と密接につながっています。
そのため、私の立場で大切にしたいのは、
まず情報を集めること、
そして状況に応じて柔軟に判断することです。
今どのような選択が良いのか。
今後の住宅業界の動きも踏まえながら、
売主様・買主様と1つ1つ丁寧にご相談し、
判断していきたいと考えております。
不動産売買では、1つの案件に関して、
多くのやり取りを重ねることになります。
信頼は積み重ねでしか生まれません。
今日もその一歩を大切にしています。
